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病院について

地域医療支援病院としての近中の取り組み

2012/01/01




近畿中央病院 (以下近中) では、病気になっても身近な地域で安心して医療を受けていただけるように、地域のかかりつけ医の先生方と役割を分担して患者さまを診ていくことに力を注いでいます。
この取り組みが認められ、平成23年11月9日付けで地域医療支援病院として兵庫県より承認されました。
こうした近中の取り組みを皆さまにご理解いただくために、「地域医療支援病院としての近中の取り組み」と題して、白倉良太病院長と地域医療福祉センター長を務める小林研二副院長に聞きました。


地域医療とは

よく「地域医療」という言葉を耳にしますが、具体的にどういうことでしょうか ?

地域医療の “地域” という言葉には定義がなく、いろいろな意味で使われます。
市町村を単位とする場合、複数の市町村を単位にする場合、都道府県を単位にする場合があります。また、「近中が担当する “地域” は伊丹市と尼崎市の北部です」という使われ方もします。

日常的な1次医療を担う「かかりつけ医」と専門外来や入院、救急医療など地域の中核を担う体制を備えた当院のような「病院」とが役割りを分担して、地域の中で連携して医療を行うことを、「地域医療」といいます。

白倉病院長


小林副院長
たとえば、これまではちょっとした熱やケガ、不調を感じたときなど、「とりあえず、大きな病院で診てもらうと安心だから行こう」と思われがちでしたが、そうすると、診察までの待ち時間が長くなったり、患者さまの状態を把握するために、もう一度お話をお聞きするのでお手間を取らすことになります。

しかし、いつも診ていただいている「かかりつけ医」の先生ですと、患者さまの普段の状態や病歴をご存知ですから、「それは風邪だから寝ていれば大丈夫」とか「もう少し詳しく検査したり、入院したほうがいい」と判断されたときは、当院のような地域医療支援病院あての紹介状をお持ちになり来院していただければいいのです。

このように「地域医療」として、それぞれの役割を果たすことにより、混雑も緩和され、無駄な検査や医療を省くこともでき、負担する医療費も安くなるメリットがあります。


地域医療支援病院としての役割

地域医療支援病院とは、どんな機能を持っているのですか ?

地域医療支援病院は医療機関の連携および役割分担を図るために、かかりつけの診療所を支援する機能を備えた病院を示します。

具体的な役割りは大きく4つあり、 (1) 病院や診療所から紹介された患者さまに医療を提供すること、 (2) 病院の設備、機械を院外の医師や医療従事者と共同利用すること、 (3) 救急医療を提供すること、 (4) 地域の医療従事者の資質向上を図るための研修を行うことがあります。

白倉病院長


小林副院長
近中での取り組みを具体的に説明すると、紹介状を持って受診していただく際には、当院の地域医療福祉センターで受取り、病状に合わせて予約もお取りするので、待ち時間の短縮にもなりスムーズな連携が出来ますし、きちんと受診後のお返事もお届け出来るようにしております。

センターにはソーシャルワーカーも在籍していますから、紹介や様々なご相談についての支援もきめ細やかに行っています。

また、病棟には「開放病床」があり、登録いただいているかかりつけ医の先生方と一緒に入院の診療が出来ようになっています。
患者さまにとっては2人の主治医が診療を行うので、安心して治療を受けて頂くことができます。

患者さまにとって どのようなメリットがあるのでしょうか ?
地域医療支援病院に承認されたことを患者さまのメリットにつなげていきたいと考えています。

まず、かかりつけ医から高度な医療が必要、あるいは緊急に手術などの処置が必要と診断されて紹介を受けた患者さまは万難を排して診させていただきます。
また、救急隊と協働して、救急医療の充実に一層努めます。

この取り組みは、日頃の診療の積み重ねが重要です。
地域に必要とされ、皆さまに慕われる、笑顔に満ちた病院となるべく職員全員の力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

白倉病院長



地域の先生方や医療従事者の方との連携はどのようにされているのですか ?

小林副院長
年に1度開催している地域連携懇話会では、地域の病院、かかりつけ医の先生方にお集まり頂いて、当院の診療状況のご説明や、日頃の地域連携の課題を検討していますし、当院の医師も院外での医師会等の集まりを通じて地域のかかりつけ医の先生方とさまざまな症例について検討しています。

早朝勉強会として、年20回程度 院内の医師が交替で講演会を行っており、院内の職員や近隣のかかりつけ医の先生方を対象に、最新の医療情報を提供しています。

また、「出前研修」と銘打って、専門知識を持った認定看護師や薬剤師が院外に出向き、医療施設での研修を行うことにより、地域全体の専門知識の普及に努めています。
なかなか好評ですよ。

やはり、お互いが顔見知りになり連携する、「顔の見える連携」は非常に大切ですね。


地域医療支援病院としての今後の取り組み

最後に近中の目指す地域連携を教えてください。


小林副院長
当院は平成11年から地域医療福祉センターを備えて、紹介状を持って受診していただくこと、そして当院での診療の後は、かかりつけ医の先生方に日頃の診察をお願いするという体制整備を続けてきました。

そのため、かかりつけ医の先生方とは長年の連携体制があります。

今後も「かかりつけ医」をお持ちいただくようご説明し、地域の皆さまが、住み慣れた土地で当院とかかりつけ医との2人の主治医のもと、安心して暮らせる地域連携を目指していきたいと思います。

今の医療制度の中で当院の担う役割を詳しく説明したいと思います。
まず医療機関は担当する医療内容、分野などによって3群 (※用語解説 参照) に分けられます。

この3群の中で、当院は二次医療機関に相当しますので、地域医療支援病院として一次医療、三次医療との連携も考慮した取り組みで、大きく四つの機能を持ち、地域住民の皆さんの医療を担当します。

白倉病院長
まず一つめは、伊丹市と尼崎市の一次医療を担うかかりつけ医との連携を確立し、紹介患者の診療や、開放型ベッドの配置、医療機器の共同利用、医師や看護師など医療に関わる方の研修の機会と場所を提供します。

二つめは、一次救急を担う伊丹市および尼崎市医師会の休日夜間急病センターおよび地域医療機関との役割分担を明確にし、地域の救急医療体制を構築します。このことを地域住民の皆さまにお伝えすることも役割だと認識しています。

三つめは、二次医療機関同士の連携を確立、強化します。

四つめは、三次医療を担う医療機関や大学病院等との連携を確立し、安全迅速な患者搬送移送体制の確保に努めます。さらに共通媒体による患者情報管理や画像転送システムにも取り組んでいきたいと考えています。




用語解説 : 「3群」の医療機関とは
一次医療機関 外来診療を中心に対応する医療機関のこと。
二次医療機関 一次医療機関 (かかりつけ医) などで扱えないような病気、入院や手術が必要な患者対応する医療機関のこと。
三次医療機関 二次療機関で対応できない、脳卒中、心筋梗塞、頭部損傷など重篤な患者に高次医療を提供する医療機関のこと。


 

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