2024.07.16
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慢性腎臓病(CKD)は、不可逆的腎機能低下が徐々に進行し、末期腎不全では尿毒症をきたし、生命維持のためには透析療法や腎臓移植が必要となります。患者さまの価値観、生活・社会的環境、ライフスタイル、ライフステージに応じて最適の治療法を選択することが重要です。腎代替療法選択外来では、腎臓内科医師・透析室看護師(腎臓病療養指導士、慢性腎臓病療養指導看護師、腎代替療法専門指導士)・医療ソーシャルワーカー(MSW)が、病状や治療選択についての説明や意思決定支援などのチーム医療を提供しています。
当院では長年、腹膜透析をしていませんでしたが、昨年度より関係部署と体制整備を行い、2024年5月より腹膜透析の導入をはじめました。腹膜透析には、患者さまの残存機能や生活パターンに合わせて、一日に数回の透析液の交換を行うCAPDと自動腹膜灌流装置とよばれる器機を用いて自動的に腹膜透析を行うAPDがあります。血液透析よりも身体的な負担や透析治療の費用も少なく、在宅で透析治療ができる等のメリットがあります。患者さま・家族が腹膜透析の手技を習得し、自己管理が適切に行えるように、訪問看護ステーションと地域連携を図っています。また、スタッフ一人一人が透析看護にやりがいを感じ、明るく・温かいアットホームな雰囲気を大切に最適な治療が維持できるように関わっています。
看護師長