診療科
⼿の外科は肘から指までの外傷や、変性疾患、神経絞扼性障害等を扱っていますが、具体的には、以下のような⼿術を主に⾏っています。
骨折 | 観血的整復固定術、経皮的鋼線刺入固定術 |
腱断裂 | 腱縫合術、腱形成術 (腱移行術、腱移植術) |
神経損傷 | 顕微鏡下神経縫合術 |
手根管症候群 | 手根管開放術 |
肘部管症候群 | 尺骨神経移行術 |
キーンベック病 | 有頭骨短縮骨切り術、有茎骨移植術 |
母指CM関節症 | 関節形成術 (Tendon Suspensionplasty) 、 関節固定術 |
ばね指 | 腱鞘切開術 |
⼿術に⽤いる内固定⽤⾦属の進歩により⾻折⼿術後の早期リハビリテーションが可能となってきました。
80歳以上の⾻折でも変形が強い場合には機能障害を残さないよう⼿術加療も⾏っております。
また⽪膚などの負担を軽減できる最⼩侵襲⼿術 (アキレス腱断裂に対する半閉鎖的経⽪縫合など) にも取り組んでおります。
⼥性では閉経後に⾻量・質が急激に低下します。
それにより腰椎圧迫⾻折、⼤腿⾻頚部⾻折を起こすと疼痛により⽇常⽣活の質が低下するだけでなく体⼒の低下により寿命も短くなるとのデータがあります。
さらに男性でも80歳以上では増加しており、内科の病気に関連している⾻粗鬆症もあります。
腰痛や全⾝倦怠感といった症状もありますがほとんどの⽅は特別な症状がありません。
健康診断・⼈間ドックなど機会があれば積極的に⾻密度を測定し、治療を開始してください。
近年は⾻代謝・⾻密度に応じて治療薬を選択できるようになってきています。
⼤腿⾻頚部 ・ 転⼦部⾻折は⾻粗鬆症を伴う⾼齢者に多い⾻折で、転倒により発症することが多いです。
股関節を中⼼に疼痛を⽣じ、動作が制限されて⽇常⽣活に⼤きな⽀障をきたします。
⼤腿⾻頚部の⾻折は、単なる⾻折ではありません。
⼿術をしない場合は安静臥床が必要なため、肺炎、尿路感染、関節拘縮、褥瘡、認知症などの合併症が発症もしくは悪化する可能性が⾼くなります。
上記の合併症を予防する⽬的で⼿術をして早期離床、リハビリテーションを⾏います。
⼈⼯⾻頭置換術や観⾎的整復固定術 (髄内釘) など、⾻折の程度や部位により治療⽅法が異なってきます。